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管理人コラム

日記デザイン

「ワインを楽しむ58のアロマガイド」

CATEGORY:本・テレビ

2017-04-13

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直木賞と本屋大賞をダブル受賞した「蜂蜜と遠雷」を買うために、久しぶりに本屋へ足を運び、そのついでに買ったのが表題の本です。ミカエル・モワッセフ、ピエール・カザマヨール著、松永りえ訳。

アロマを言葉で表現するのが、私の最も苦手とする分野であることは、このコラムで何度か書いたことがあります。というのも、柑橘系とかリンゴといったフルーツ系の香りは、日常よく遭遇する香りで分かりやすいのですぐに表現できるのですが、花の香りとなると、日本人、それも都市生活をしている日本人にとって身近な花の香りといえば、庭や街路樹として生えているキンモクセイや沈丁花、生け花などで接触する機会のあるバラくらいなものです。我が家には幸い庭があり、現在はフリージアが香りを発散しており、他に柊なども強い香りを放ちます。スミレも勝手に生えてきますが、スミレの香りを感じた事はありません(以前、スミレのエッセンシャルオイルをわざわざ買った話を書きましたね)。スズランもいい香りがしますネ。でもここに出てきた植物のうちスミレ以外はあまりワインのアロマの表現に使われることがないようです。

チョコレート、タバコ、松脂といった表現は分からない事もないのですが、それって樽によるところが大きいのではないかと思うと、そうした表現を使う気になれないのです。

表題の本は、専門的かつかなり科学的に書かれているところが気に入りました。

この本からの発見などは、おいおい書いていくとして、58のアロマのうち1番に出てきたアカシアのところで初っ端から挫折してしまいました。実は数年前の6月初旬、私は車で長野県を走りました。その頃はアカシアの花盛りで、高速道路を1時間くらい走っている間中ずっとアカシアが咲いているのが見えていました。ところが残念なことにアカシアの香りを実感せずに帰ってきてしまったのです。なので私はアカシアっぽい香りを放つワインに遭遇しても、それをアカシアと表現できません。

とにかくワインの香りだけで1冊の本というのを私は初めて手にしたので、とてもワクワクしています。


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dマガジンで『ワイン王国』を読む

CATEGORY:本・テレビ

2017-02-08

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ファッション雑誌などを買わなくなってどれくらいになるだろう? もう10年くらいかなあ? でも時々美容室で読むと結構楽しい。

タブレット端末デビューはもう6年くらい前で、タブレットで雑誌を読むのもいいかな?と思ったものの、なかなかコンテンツが揃わないし、案外高いしということで、雑誌読まない生活が続いていた。

そしたら、「dマガジン1ヵ月無料お試し」のキャンペーン広告がネットの画面に表れて、雑誌の数も多いので、試してみることにした。「d」がつくからNTTドコモの提供するサービスで、ドコモの端末を使っていなくても利用可能。私はたまたま、dポイントのポインコファンで、dポイントカードを持っていたので、そのアカウントで使用できた。今日でお試し利用開始3日目である。

昨日、『ワイン王国』もコンテンツに入っているのを発見し、タブレットで読んでいる。iPad miniなので若干画面が小さいが、拡大したりしながら、何とか読める。ファッション誌、経済誌、タウン誌など幅広くラインナップされていて、有料期間になっても月額読み放題400円だから、リーズナブルだ。バックナンバーを保管して何回も遡って見ることはできないが、たいてい置いていても2度・3度と読む事なんてないし、自分にとってはこれで十分だ。

『ワイン王国』3月号の特集は、ボルドーのセカンド。主なところは1ページ1ブランドで紹介されている。しかし、最早セカンドとは言えないような高価なセカンドの多いこと。


一方、昨日ネットのニュースで、アマゾンのアンリミテッド(読み放題)のタイトルが急に消えたという話題が扱われていた。ユーザーは月額980円。アマゾンは読まれた数分をまとめて出版社に支払うという契約をしているらしいが、読まれ過ぎてお金が払えなくなりそうになり、それまで読めていたタイトルを消さざるを得なくなったとか。なので、dマガジンにも同じような事が起こるかもしれない。

いくら、印刷物にするための紙代や印刷代がいらなくて、小売店のマージンもいらないといっても、読み放題で数百円と言うのは安すぎるかも。ともあれ、今の所はお得だと思うので、使って見ては?


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「新しいワインの科学」

CATEGORY:本・テレビ

2016-10-19

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ジェイミー・グッドというイギリスのワイン・ジャーナリストが書いた本で、日本では2008年に訳が出た「ワインの科学」をさらに新しい情報に書き換えて2014年に出版されたようだ。

ひとことでワインの科学といっても広範囲に及ぶから、この本では広く浅く最近のワインの科学を紹介している。研究所や大学の研究結果や、造り手の意見などをミックスして、例えば逆浸透膜による水分やアルコールの除去はどうなんだとか、テロワールを科学的に解析するとどうなんだといったテーマを掘り下げている。

何分にも新しい技術や、最近わかって来たことが中心なので、まだ明快な結論は出ていない事柄が多い。そのため、読んでも余計に消化不良になるかも知れない。

ただ、売り文句に騙されないためにも知っておくべき情報が満載なのが嬉しい。また、著者がイギリスのジャーナリストということは、世界中からワインを買い集めるお国柄なので、どこかの国に肩入れすることもなく世界中のワイン造りの現場で起こっている事を、比較的公正に扱っているように思う。それも我々日本人にとって好ましいことではないだろうか。


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MW大橋健一氏とギリシャワイン

CATEGORY:本・テレビ

2016-06-13

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6月12日(日)に何気なくBS日テレにチャンネルを合わせると、ギリシャのワインのことをやっていたので、途中からではあるが見てしまった。

ギリシャといえば経済危機が頭に浮かぶ。実はすっと以前に一度だけギリシャに行ったことがある。その頃のギリシャは、ヨーロッパのリゾートという雰囲気で、空港からアテネ市内へ向かうバスの車窓には、沢山のレストランやインテリア、照明のお店などが華やかに並んでいた。危機が話題になり、ニュース番組に映し出された同じ道には、閉店となり廃墟となった店が並んでいた。

その時ふと考えた。ギリシャの産業って何? かつて行ったギリシャでは、道を走る車の多くが日本車であった。フランスやイタリアなら自国ブランドの車が中心なのに、この国には自動車産業が無いから日本車なんだ〜と思ったものだ。また市場へ行ってチーズのお店をのぞいたら、並んでいるチーズのほとんどが輸入物だった。チーズですら輸入か?

そういえば昔は時々ギリシャワインも飲んだけど、最近はギリシャワインをあまり見かけない。輸出すればもっと外貨を稼げそうなものを・・・。

そして冒頭のテレビ番組だが、表題は『世界が選んだ日本人 マスター・オブ・ワイン  大橋健一』。彼は今、日本でただ一人のマスター・オブ・ワインなのだそうで、番組では彼がギリシャで日本に紹介するワインを探す旅に密着していた。

結局、私たち日本人はギリシャという産地をおろそかにしてきたし、逆にギリシャの作り手も日本に積極的な売り込みをしてこなかった結果、最近ではギリシャワインを日本国内でほとんど見かけなくなったのだろう。

大橋氏も自分がギリシャワインに関して無知であることを自覚しておられたし、直接生産者と話し、現場を見ることでギリシャの奥深さを少し知ることができたとおっしゃっていた。映像の中で一番びっくりしたのが、サントリーニ島のぶどう園で、風が強いので、ぶどうの木を低く作らないと実が育たないため、幹がぐねぐねと蛇のようにとくろを巻いているところだ。こんなの見た事無い。

大橋氏は日本で受けそうなギリシャワインをいくつも見つけたようなので、そのうち市場にギリシャワインが増えてくるかもしれない。

もう一つ、日本国内で大橋氏が日本のワインについて語るシーンがあって、「日本のワインにはクオリティの高いものもあるが、駄目なものも非常に多い。」とおっしゃっていた。私も同感だ。彼のような人が地道に活動することで、日本のワイン市場がもっと豊かになりそうな気がする。


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映画「ザ・トゥルー・コスト」を見て

CATEGORY:本・テレビ

2016-04-07

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ワインと関係のない話で恐縮です。

「ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~」を昨日見ました。ファストファッションといえば、ユニクロ、H&M、ZARA等々のことです。

以前ここで、『ワインで考えるグローバリゼーション』の話をしましたが、こちらはファッションのグローバリゼーションです。大量に安く生産した商品を全世界で販売するビジネスモデル。おかげで、Tシャツなんてものを買おうとすると、ファストファッションに頼らざるを得なくなり、丁度ユニクロもその時期売っていなかったりするとTシャツが買えないなんてこともあるし、ジーンズショップなどというものは街からどんどん姿を消してしまいました。

■ 以前から気になっていた・・・フリースは何処へ行ったの?

ユニクロが大量に売りさばいたフリース。しかしそれを着ている人を当初からあまり見かけないし、まあ部屋着として着ていたにしても、近所のコンビニあたりで見かけてもいいようなものを、殆ど見ることが無い。あのフリースは何処へ行ってしまったのか私はずっと不思議に思っていました。ちなみに私はユニクロからフリースが発売される以前に結構お高い値段で買ったアニエスbのフリースを今も愛用しています。

以前事務所で100円ショップの話をしていた時、経理をしてくれている女性が、スリッパとかは100円ショップで買ってくたびれたらすぐに買い替えると言っていました。要は使い捨てですね。

ニトリなんかもびっくりするほど安い家具を売っていますが、あれを愛用している人の一部は、飽きたら総入れ替えするらしいです。家具の使い捨てですね。

ことごと作用に、商品が安くなると、それらは消耗品になるのです(これは映画の中でも言っていました)。「いいものを長く」という考え方の真逆であります。ファストファッションは大量の衣料ゴミを出しているのです。

■ いったい誰が得をして誰が損をしているのか?

映画の中でも一つの大きなテーマとなっていました。得をしているのは、チェーンの経営者であることは確実です。下請けで縫製などをしている会社の経営者も少しは得をしたかも知れないけど、価格競争が激しくて暗い表情をしていました。もちろん末端で働く人たちは職を得て給料ももらえるわけですが、映画で取り上げられていたバングラデシュでは、労働組合もなく、低賃金で働き続けているとのこと。

安く衣料が買えるようになった消費者は、映画の論調によれば一次的には得をしているけど、回りまわって貧しくなっていると。つまり、衣料マーケット自体が金額的に縮小し、衣料に関係していた会社・店・人は撤退や縮小を余儀なくされます。すると、それらの人々が今まで使えていたお金が使えなくなり、他の産業にまで影響してくるというワケです。

■ 二極化が顕著な衣料マーケット

「ただの無地のセーターならユニクロでいいじゃん!」
私だってそう思います。なのに高級ブランドも無地のセーターを売り続けていましたね。しかし、一昨年あたりから様相が変わりました。生地やデザインで差別化しないと、ファストファッションに勝ち目はないと悟り、最近はやたらと凝った生地を使った商品が目立つようになりました。が、ちょっと凝り過ぎではないでしょうか?

衣料品というのは、糸や生地は比較的自由にハンドリングできるし、デザインも簡単に変えられるので、二極化が激しいですね。

ワインは一朝一夕には行かなかったのですが、新世界と言われた産地の安いワインもかなり品質が向上してきたので、確実に二極化の道を歩んでいますね。タンクローリーでスペインから運ばれてきたバルクワインをフランス人が怒って垂れ流している写真を最近見ましたが、苦しい抵抗ですね。

価格競争は消耗戦であり、どこかで下げ止まらないとやっていけないものです。そのきっかけは、事故などの不幸な出来事や、騒乱、あるいは政治的なガイドラインなどが想定できます。今、シリア問題に注目が集まっていますが、低賃金で劣悪な環境で働いている縫製工たちも爆弾になるかも知れません。

「富の配分」の是正は、本当に今重大な課題です。

■ 適正価格とは?

ファストファッションが出てくる前から私は時々考えていました。

綿を育てて摘んで、糸にして、織って、染めて、服に仕立ててシャツが1万円なら仕方ないかと。当時は、糸にして以降は日本国内で作っていました。それが今や1990円とかですからね。いかに大量生産して効率よく作ったとしても、各段階で働く人たちの工賃がかなり安くないとそうはいかないはずです。

もちろんその国は(例えばバングラデシュ)物価も安いでしょう。けれど自国で作っていなものを買ったり、お医者さんにかかったりするには、賃金とはけた違いのお金がかかるのではないでしょうか? ちゃんとそこそこの輸入品が買えてお医者さんにもかかれるだけの賃金を払って可能な商品価格が適正価格であるべきですよね。

いや、コストをたたいて安く供給してこそ賢いビジネス、と経営学者やコンサルは言うでしょう。ともかく私は消費者として、安易な安物買いの使い捨てはしないように心がけようと思います。


TITLE INDEX

(本・テレビ)



2017-04-13
「ワインを楽しむ58のアロマガイド」


2017-02-08
dマガジンで『ワイン王国』を読む


2016-10-19
「新しいワインの科学」


2016-06-13
MW大橋健一氏とギリシャワイン


2016-04-07
映画「ザ・トゥルー・コスト」を見て


2016-02-03
『ワインで考えるグローバリゼーション』を読んだ


2016-01-22
恐るべき「茶」の魔力・・・はたして「ワイン」の魔力は?


2014-07-02
ぶどう品種の本 Le Goût des cépages


2014-06-17
書籍「ワインと修道院」より ~簡単な歴史~


2014-06-16
書籍「ワインと修道院」



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