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管理人コラム

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フランスを二分するロワール川

CATEGORY:ワインの成り立ち

2013-06-13

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その昔、現在のフランスのど真ん中には海があったといいます。
そして約4億年前に陸地の移動が起こり、その海が消滅しました。

■ ロワール川は昔の陸と陸の境目

北側の陸と南側の陸がぶつかるまで移動した結果、分かれていたフランスの前身は、やっと一つになったそうです。
その境目がロワール川だそうです。
ですから当然、ロワール川の北側と南側では、基本となっている地質が違うということになります。

■ 銘醸地は川の南側に多い

もちろん、4億年前から今日に至るまでに、その他の地質的な変動も起こりましたが、私たちにとって身近な?銘醸地は、比較的川の南側に多いようです。
シノンとソミュールは、アペラシオンこそ違うものの、地質的にはほとんど同じで、約9千万年前の白亜紀中期の島棚の上にあります。

サンセールはジュラ紀の島棚だそうです。


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シャンパーニュとケスタ2

CATEGORY:ワインの成り立ち

2013-05-22

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ケスタという地形は、硬い地層と柔らかい地層が交互に重なったものが、周囲からの圧力でたわみ、それが浸食される過程で、硬い地層の部分が丘となり、柔らかい地層の部分は削られて高低差が生じた結果うまれた地形だそうだ。



パリ盆地はこのケスタという地形になっていて、シャンパーニュ地方もパリ盆地の北東に位置する。



図はシャンパーニュ地方のケスタ地形の概念図である。(出典:
Terre de Vignes)



モンターニュ・ドゥ・ランスは、イル・ドゥ・フランスの丘にあ
り、コート・ディ・バールはそのままの名称でシャンパーニュの
産地の名前になっている。
2つの地層は全然違うことがわかる。


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シャンパーニュとケスタ

CATEGORY:ワインの成り立ち

2013-05-01

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シャンパーニュ地方の中心地、ランスの緯度は北緯49.5度。一方、ボルドーの緯度は北緯45度。その差4度ではあるが、ボルドーには暖流という強い味方がある。
北緯49度というと、日本では北海道の旭川よりも北である。そんな北の冷涼な場所にあるシャンパーニュがぶどう栽培に適したテロワールになるには、ケスタ(cuesta)という地形が大きく寄与しているのだそうだ。

ケスタの詳細は、ケスタ に図解入りで詳しく出ている。

要は、そのケスタという地形によって、シャンパーニュ地方には斜面ができた。まっ平らなままでは十分な糖度や収量が得られなかった土地が、傾斜によって改善されたわけだ。

北緯49度の平地の夏至(太陽が最も高い日)の日射角度は、地軸が23.4度傾いているから、
 90-(49.5-23.4)=63.9度
となる。

しかし、仮に15度の斜面になれば、単純に日射角度は15度分プラスになるわけだ。

難しく数字を並べるまでもなく、仮に南に向かって15度の斜面であれば、北緯にして15度分南と同じになるというわけ。

シャンパーニュは残念ながら南向きというよりは、南東向きに斜面が形成されているそうだが、それでも大きな恩恵を受けられる。


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偉大なるカベルネ

CATEGORY:ワインの成り立ち

2013-01-16

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■ サンテミリオンでもアッパークラスにカベルネの力

サンテミリオンと言えばメルロー主体というのが常識である。
それは、サンテミリオンという地域のほとんどが、石灰岩の岩盤の上に粘土が堆積した地層で、メルローがその土壌を好むからというのが大雑把な説明となる。ほかに、サンテミリオンが内陸部にあり、海に近いメドックなどよりも平均気温が低いという理由もある。

しかし、サンテミリオンのプルミエ・グラン・クリュAにランク付
けされるシャトーの場合は、メルローの割合が比較的低いのが共通点となっている。

 ●Château Cheval Blanc M42%、CF58%

 ●Château Ausone M50%、CF50%

 ●Château Angelus M50%、CF47%、CS3%

 ●Château Pavie M60%、CF30%、CS10%


これを見ると、やはりカベルネの力が大きいと思いたくなる。

■ 熟成により呼び起される香りの重要性

ああ何て素晴らしく、うっとりするような、奥行きのある香りか・・・。と感じられる赤ワインは、カベルネ抜きではあり得な
い。(メルローだけでは無理)今のところ私はそう思う。
確かにメルローは、というか、メルロー主体の口当たりの優しいサンテミリオンのワインは、舌に優しくふくよかである。

しかし、香りは乏しいので、その分、物足りなさが残ってしま
う。当WISTORYの10点採点で、8点・9点をつけるのは難しい。香りさえもっと豊かなら8点なのにというワインは本当に多いのだ。

■ 両刃の剣 タンニン

タンニンというのは、言わずと知れた抗酸化物質だから、ワインを長期間熟成させたり保存するのに大きな役割を担っている。
しかし、えぐ味や渋味を感じさせてワインの味を乱す原因にもなりがちだ。

よく出くわすのが、あのボルドーの高級ワインの主原料であるカベルネ・ソーヴィニオンで造りましたというのを売りにしている渋いワイン。CSで造ればそれでいいというものではないことを私たちに教えてくれる。

長期熟成するうちにタンニンがこなれ(詳しいことはまだ不勉強です)、他の諸条件もあいまって、飲み口も柔らかで素晴らしい香りを発散するカベルネ主体のワインが出来上がるのだが、収穫から2年や3年ではいどうぞというケースも多く、当然いい状態で口に入ったとは言い難い。さらに、長期熟成後でもダメなものもある。

■ ある程度高くても仕方ない長期熟成高品質ボルドー

であるから、本当に美味な10年、15年、20年とかを経たボルドーは、長い時間をかけてカベルネの本当の良さを引き出したという点で、またそれが易しいことではないという点で、そうではない銘柄とは価格的にも区別されて当然ということができるんだなと思う。


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ボージョレーとガメイのお話

CATEGORY:ワインの成り立ち

2012-11-29

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恒例のボージョレー・ヌーボ騒ぎもあっという間に終わり、お店には売れ残った商品がまだ並んでいますね。私は飲んでません。
いつもどこかの飲み屋でサービスで出してくれるのを飲むくらいです。

さて、ボージョレーといえばガメイという品種で造られているわけですが・・・。

■ 繁殖力旺盛なガメイ

ガメイという品種は、繁殖力が強く、育てやすく、特にボージョレーの気候や土壌に合っていたようです。そのため、栽培する人
にとっては楽な品種だったのですね。

しかし、ガメイは美味しいワインを生む品種とは言い難く、結局は経済的に造れる早飲みワインなのです。

■ ガメイ禁止令も効かなかったらしい

1395年、時の王フェリペⅡ世はガメイの栽培を禁止し、ピノ・ノワールやシャルドネに切り替えるよう命令を下したそうです。つまり、その頃既にガメイで造るワインはイマイチで高く売れなかったので、領地でできるワインの付加価値を上げようというのは、トップに立つ人間としては当然の考えだったと思われます。

ところが、マコンは命令が効いたのですが、ボージョレーには通用しなかったそうです。それほどに育てやすかったのと、本当の
ところは知りませんが、大体中心部から遠く離れるほど御上の命令は徹底しないものです。

■ ヌーボーは傑出したプロモーション

フランス人のプロモーションアイデアの素晴らしさには頭が下がります。ヌーボーもその一つ。ま、「新米フェア」とかと同じなんですが、このおかげで安物ワインのボージョレーが多く人々の知るところとなったのです。

けど、ヌーボーだけでなく、そもそも1855年パリ万博の時の格付けだって素晴らしいプロモーションだし、シャルドネだけで造ったシャンパーニュをブラン・ドゥ・ブランと呼んで特別扱いするのも上手い!

ってことで、仕掛けに乗るなら乗る、乗らないぞと突っ張るなら突っ張る。どっちもアリかなあと思います。

■ ボージョレー地区にも10個のグラン・クリュ

ガメイであっても、個性のあるいいワインもあり、それらはいずれもボージョレーの谷から丘に登ったところに存在し、土質が異なるらしいです。ムーラナヴァンなどがそれです。

(写真はフェリペⅡ世の肖像)


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(ワインの成り立ち)



2013-06-13
フランスを二分するロワール川


2013-05-22
シャンパーニュとケスタ2


2013-05-01
シャンパーニュとケスタ


2013-01-16
偉大なるカベルネ


2012-11-29
ボージョレーとガメイのお話


2012-09-11
今年の暑さと節電は私をボルドーから遠ざけた。そしてボルドーの話。


2012-08-14
ワインは海の恵み?


2012-06-14
現代ビジネスとしてのワイン


2012-04-25
「1級畑」に騙されてはいけない


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