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WISTORY 管理人日記/現代ビジネスとしてのワイン

管理人コラム

日記デザイン

現代ビジネスとしてのワイン

2012-06-14

写真


伝統的で定評のあるプレミアムワインを楽しむ・・・それもいいだろう。
愚直な生産者が造るかくれた名品を探す・・・それもワインの楽しみである。

しかし、ワインも今を生きるビジネスであり、日々進歩している。最近遭遇したbree(写真)やoneglassは、現代ビジネスとしてのワインの方向性を示す面白い例だと感じた。

■ bree

印象に残る斬新なボトルデザイン。これなら一度見たら忘れない。ワインは沢山の銘柄があって、ラベルもそれぞれバラバラ、名前も難しかったり似ていたりして、とてもじゃないけど覚えられないというのが欠点だ。この欠点?をbreeは見事に解決している。

今までもそのことに気づいていろいろな工夫が試みられてきたことは認めよう。例えば牛のフィギュアがぶら下がったTorresなんかもその一つだろう。
でも、breeは実にスマートで今っぽいデザインだ。ボトルデザインで賞までとったというのも納得できる。

国籍にこだわらず、一定のクオリティで買いやすい値段のワインを流通させる。breeには白・赤・ロゼがあって、うち白と赤はフランス産のワインであり、ロゼはドイツである。同じブランドなのに産地が違う。これも実に今様なビジネス展開だと思う。
以前、ランズエンドというアパレルの通販で同じシリーズのタンクトップとカーディガンを買ったら、生産地が確かインドネシアと中国だったかな?ともかく同じ色だしアンサンブルなのに生産地は違っていた。品質管理さえきっちりしていれば、安いところで造って手頃な値段で提供できる方法を採用するという考え方だ。
日本のコンビニなどで流通している500円クラスのワインは、とりあえず値段ありきで、バルクものをブレンドしたりしているが、ボトルやラベルにオシャレ感のみじんも無い。そのへんがまだまだだなあと思う。

初心者にも飲みやすい味。まだ白とロゼしか飲んでいないのだが、breeはワイン初心者でも飲みやすいものを目指していると思う。そして食中酒として食事が進むワインとすることにもきっとこだわっているだろう。だから、決してワイン通の人からすれば美味しいワインではないが、日常的な食事と合わせてスルスルと飲むのには丁度いいようにできている。

■ oneglass

100mlの紙容器入りワインである。クオリティとしてはイタリアのIGTだったりするので、そう悪いものではない。750mlに換算すると2000円台になるので、安いワインではない。

しかし、フルボトルを開けても飲めない一人暮らしの人や、めったに出ないけど一応ワインを品揃えしておいて、いい状態で出してあげたいと思うカフェなどでは重宝な存在になるだろう。

今まであたりまえだったガラスの750mlボトルから脱することで新たな広がりが出てくる。大容量ブリックパックは日本のパック酒と同じで、安かろう悪かろう、でも買いやすいし容器の後処理が簡単という存在でしかなかったが、小容量の紙パックにはもっと違う可能性を感じた。


そんなこんなで、これからも新しいコンセプトのワインが提案されるのを楽しみにしたい。




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