日本のワインは日本の縮図かも知れない カテゴリー:造り手・ワイナリー 2011-10-19
当然といえば当然です。どんなものでも、その国を映しているものなんでしょう。
■日本人の真面目さや優秀さを感じるワインもあれば、日本人の浅はかさを感じるワインもある
私はあまり国産ワインを飲んだことがありませんでした。このサイトを始めて、やはり国産ワインも勉強しておく必要があるだろうと思い、少しずつチャレンジしています。
結果、ひどいのもあれば、なかなか頑張ってるなあというモノにも遭遇しました。
まだまだ経験不足であり、この時点で評論するのははばかられるのですが、あえてこの時点で自分がどう感じたかを記録しておくためにも、あえて書きます。
まず、ワイナリーを営利企業として単体で営んでいるところのワインは、それなりに頑張っておられるという印象です。
直近で飲んだ「北海道生ワイン ナイヤガラ」は、甘いのが私好みではなかったけれど、安いし美味しいワインでした。日本人の真面目さや優秀さを感じました。
一方、アルコール飲料を多方面で扱う比較的大きい企業が提供するワインは、ハイエンドの商品は価格がかない高く、まだチャレンジできていません。安い量産品は、どうもダメみたいです。うまく書けないのですが、利益優先プラス流通力で勝負という感が否めません。もちろんビジネスなので利益は大事だし、流通力も大事なんですが、力でねじ伏せているように感じられます。大企業は切羽詰まればもっといい仕事をできる潜在能力はあるだろうと推察しますが、現在のところ未だ目覚めていないように感じます。
■人件費が高く土地が狭い日本は辛い
今更くどくど書く必要はないでしょうが、日本ほどワイン造りに不向きな国もないでしょう。
ニュージーランドでワイン造りが拡大しつつあるようですが、ニュージーランドは日本よりはるかに人口が少ないので、国全体の面積はそう広くなくても、土地的には余裕があります。
中国などは人件費は安いけど、農地には案外恵まれていないといいます。砂漠化を食い止めるためにぶどうを植えるなら、一石二鳥かも知れませんが、実情はどうなんでしょうか? また別途調べてみないといけませんね。ただ、最近の中国では国産ワインの生産が盛んになり、フランスから技術者を招いてがんばっているようです。
日本に話を戻すと、人件費などを勘案してワインの売値を決めると、どうしても価格が高くなってしまいます。安い外国産ワインと戦わねばならないわけですから、他の産業と同様に円高がすすめば国産ワインの割高感は拡大します。
■それでも国産ワインで成功する道はありそうだ
2~3日前に日本ヒューレットパッカードが、パソコンの生産を国内に戻したという記事が掲載されていました。人件費が高く、その他のコストも高いのに、国内生産の方が利益が出るというのです。法人ユースに絞り、オーダーにこたえてカスタマイズするので、発注から納品までの日数が国内でやった方がはるかに早く、効率が良いからだといいます。
この例をヒントにすると、何もボルドータイプの価値観に縛られず、ぶどうを原料としたお酒で、どうやったら競争力のある商品が造れるかを考えたら、まだまだできることはありそうです。
どんなものでもそうですが、外国の文化を真似ることから始めて、自国流のオリジナルでかつ優れたモノを創り出すまでには試行錯誤があるはずです。今までは真似ることに必死だったかも知れません。そろそろ真似から抜け出し、発想を変えたら、もっと日本国民が喜ぶワインができるんじゃないでしょうか? いや、既にそういう方向で成功しつつあるワイナリーもあるのかも知れません。
私も、もっと国産モノを飲んでみたいと思います。
丹波ワインのワイナリーへ行ってきました カテゴリー:造り手・ワイナリー 2011-09-19
ぶどうの収穫は90%終わって、残っているのはセミヨンのみ。
(写真)セミヨンは貴腐菌がつくのを待って、一粒づつ収穫するのだそうです。
見学は無料ですが、工場の見学が中心で、ぶどう園の中には連れて行ってもらえませんでした。このセミヨンは工場の目の前にあって、見学することができました。
そして、3種類のワインと1種類の梅で造ったお酒を試飲させてくれました。
搾汁は例の風船のようなので何回もプレスするタイプだそうです。地下貯蔵庫はなく、地上のセラーを空調して管理しているとのこと。
試飲した中では亀岡産のメルローで造った赤が一番おいしかったので、それを購入して帰りました(2009年もの)。
とてもメルローらしさがよく出た、いい感じの赤です。1本2000円。
レベルとしてはフランスから輸入した2000円クラスのいい出来のものと同等くらい。
この価格設定をどう評価するかは賛否あるところでしょう。
輸入かそうでないかを置いといて、2000円のワインとしてどうかと問われたら、私としてはこのメルローはマルですね。
観光と言う名の甘い蜜 KOBEワイン カテゴリー:造り手・ワイナリー 2011-09-11
丁度ぶどうが実っている頃かと思い、ぶどうの写真を撮りに神戸農業公園に出かけました。
カベルネ・ソービニヨンが実っていました。
神戸市の西の端、このあたりは雑木の生い茂る丘陵地で何も生んでいなかったそうです。そこにぶどう畑をつくり、ワイン造りを始めたのは何十年前かな?
何も日本でワインを造らなくてもというのはよく言われることです。
神戸ワインも当初はバルクで買ったワインを混ぜていたと思いますが、最近は100%神戸産のぶどうのワインもできるようになった模様です。
そして本日、神戸産ぶどう100%の赤ワインを買ってきました。
で、飲みました。1855円もしたのに、これはない。398円か498円ならしゃあないかと思えるかも知れませんが1890円はないでしょう。
ミディアムボディと書かれていたけど、ライトです。評価できるとすれば、きっと果汁濃縮はしていないということ。
昼に南京町を通ったのですが、ここも観光で最近は料理がまずく、今日も元町通りでベトナム料理にしておきました。
所詮観光客相手というのが見え見えのKOBEワイン。
考えをあらためて欲しいものです。ご近所だからこそ、厳しい物言いになってしまうのはご勘弁ください。 |
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