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管理人コラム

日記デザイン

まだ、こんなことがあったのか

カテゴリー:その他

2017-04-05

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表題は、BRUTUSの最新号の中で坂本龍一さんが語った言葉です。

この前書いたように、dマガジンを利用するようになって、雑誌に接する機会がびっくりする程増え、かつてはBRUTUSなどは美容室で読む程度だったのに、本当にお手軽になりました。

この号は音楽特集です。そして件のお言葉は、坂本さんは普段どんな音楽を聞いているのかという問いかけの中で発せられたものです。

彼はともかくいろんなジャンルの物を雑多に聞くのだそうで、やはり創作面での刺激になると言っていて、そんな中で「まだ、こんなことがあったのか」という発見があるというのです。

私など素人の目から見ると、音楽も既にあらゆる事がやり尽くされた感があって、メロディにしてももう過去にはなかったメロディを生み出すのは難しいのではないかと思ったりします。とくに長年創り続けている人が新しいものを創り出すのはかなり大変なのでは?

それでも、時々「新しい」と感じられる音楽が生まれるのは、案外、既成概念とか、専門教育とかから距離のある人がさらっと創ったものだったりするわけですね。曲全体が常識外れ過ぎると人はとっつきにくくなってしまうのですが、ちょっとした違和感が入っていると「新しい」とか「個性的」と感じるんですね。


私はワインにおいて、その「ちょっとした違和感」を求めている人間の一人だと自覚しています。

今や、チリでもアルゼンチンでも、南アフリカでも、万人好みの飲み口が良くてそこそこコクのあるワインはゴロゴロありますが、どれも同じような方向を向いているんです。音楽で言えば、どこかで聞いたことのあるようなって感じです。ほぼ毎日ワインを飲んでいると、飽きてくるのです。

ちょっとした違和感、今までに感じた事の無い驚きを生んで欲しいし、バイヤーさんにもそういう視点を持ってほしいと願います。


日記デザイン

一見豊かなようでその実、失われる多様性

カテゴリー:その他

2017-03-30

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今朝のニュース番組で「ソメイヨシノの危機」が扱われていた。ソメイヨシノの寿命は60年程度、最も美しいのは40年目くらいだという。戦後植えられたソメイヨシノの多くがもう末期にあること。そして、ソメイヨシノは病気に弱いらしい。

ソメイヨシノは葉が出るまえにたわわな花をぎっしりと咲かせるところが魅力で、戦後の日本の桜文化のトップランナーとなった。ソメイヨシノはすべてクローンといってよく、同じ遺伝子を持っているのに、それが日本の桜の何と8割くらいを占めるというから、物凄い偏重である。皆が好むからそればっかしになった実例といえる。

同じ性質を持つソメイヨシノたちの間で一旦病気が流行ると、あっという間に蔓延するので、最近新しく植えられる桜はソメイヨシノを避けているというのだ。

この話題の結びにコメンテーターの方が、「やはり多様性が大事だ」と発言なさっていたが、私もそう思う。

■ あちこちにあるソメイヨシノ的現象

人気があるからとか、好都合だからという理由で、従来はあった多様性が失われて、同じような物ばかりになるという傾向は何も桜だけの現象ではない。

トマトにおける桃太郎もその一つ。実全体がピンクっぽい赤になり、トマト臭さがなくて、日持ちもいいこの品種はもう数十年もトマト市場の中核にいる。私はこの桃太郎が嫌いなので、ほとんどトマトを自分で買うことが無くなってしまった。本来私はトマトが大好きで、毎日1個食べるくらいだったのに、私の好きなトマトらしいトマトは日本では売っていない。

八朔や三宝柑といった色の黄色い柑橘類もめっきり減ってしまった。形は三宝柑に似ていてもオレンジ色で味も全然違う不知火(デコポン)が店頭にあふれている。私は黄色い柑橘類の方が好きで、デコポンを自分のお金で買う事はない。

昨日ある中華料理店に行ったら、メニューの数が異様に少ない。効率を重視するあまり、極端に絞り込まれている。土曜日のランチを友達としようと思い、いわゆるランチメニューだけしか扱っていない店でなく、ディナー並に料理を選べる店を探すのに、20軒くらい電話しまくったことがある。

ビジネスとしては人気のあるものに単純化するのが賢い。ただ最近はそれが行き過ぎて、選択肢が極めて限定されることによって、楽しさとか満足度はシュリンクして行っている。こんなにもモノや店が溢れているにも関わらず、その中身は案外貧弱だと思う。

■ ワインも同じか?

ワイン売り場にも沢山の銘柄が並んでいて、一見バラエティに富んでいるように見える。今日も「何か個性的なのが欲しい」とリクエストしたら、結局そういう視点で品揃えしていないから無いという。多くの人が好むもの、最大公約数的なものを品揃えしている。産地造り手によって多少の違いはあるものの、物凄く狭い。

造り手の間では人気商品の物まねではなくて、その地の地ぶどうを復活させるなど、独自性を重視する動きもあるが、あくまでそれはマイノリティに過ぎないという現実を実感した。

もっともっと品ぞろえに多様性を持たせた方が、売る方も買う方も楽しみが増えるのにと思うのは、間違っているのだろうか??


日記デザイン

落ち着いてワインも飲めやしない

カテゴリー:その他

2017-03-06

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楽しく晴れ晴れとワインを飲みたいのに、世の中騒がしく、個人的にもやっかいなアクシデントに見舞われて落ち着きません。あーー。

トランプショック、キム・ジョンナム氏の暗殺、森友学園とやらの国有地大幅値引き問題、そして、三越伊勢丹HDの社長交代。

百貨店業界は業界自体が難しい状況にあり、インバウンドでちょっと錯覚していたら急に熱が冷めて・・・とのことだが、三越伊勢丹はJR大阪駅でも失敗に終わり数フロアを残してルクアイーレに変わっていました。そして、三越伊勢丹時代を色濃く残していた地下2階の食品売り場が先日クローズになりました。

まあ大阪駅周辺(梅田)では三越伊勢丹が4つめの百貨店ということもあり、当初から「4つも百貨店はいらないのでは?」と言われていました。ワイン売り場はまあ頑張っていて、有料の試飲コーナーもあったのですが、いざこんなワインはないかと尋ねても、かなり品ぞろえに偏りがあって、ほとんどここで買ったことがなかったですね。

ワインだけでなく、その他の食品も、変に高級志向な割には、特に魅力的なものは無く、デイリーなパン売り場などは貧弱で、肉屋もタンなどは扱っていないし、やっぱし東京的な物差しと大阪ではフィットしないのだろうかと感じたりしました。

インバウンドという視点でいうと、奈良を思い出します。平城遷都1300年のイベントのころに、奈良の人は大仏があったら食っていけると思っている・・・などという噂を聞いたものです。でも当時は修学旅行にも陰りが見え、何とかしないとヤバイと思う奈良市民も増えていたようです。しかし今、奈良は外国人観光客でいっぱいです。大仏さんのおかげ。今はウハウハのはず。もっとインバウンドを増やすためにホテルを建てたいという話も聞かれます。さあ、いつまで続くか、奈良のインバウンド景気。

内外とも落ち着かない日本では、自動車や家電も様子見で、経済が停滞していて、キラリと光る光明が見えてこない気がします。ぱーっと景気が良くならないと、楽しくワインが飲めないなあ。


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今日は何本巻き寿司が売れるんだろ?

カテゴリー:その他

2017-02-03

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今朝の新聞折り込みには、スーパー各店がチラシを入れていた。どれもメインは巻き寿司。実は2~3日前にもスーパーのチラシが巻き寿司メインで入った。それは「恵方巻き」の予約を促すチラシ。どの店も1本1000円以上のリッチな太巻きを前面に打ち出していた。でも今日のチラシは、600円台などやや低価格のものがメインだった。

元々大阪の一部で行われていた節分のしきたりが、1998年にセブンイレブンによって全国展開されたことで、全国に広がったらしい。ウィキの記述がどこまで信頼できるか知らないが、1998年に至るまでも、何とかこの風習を担いでお金儲けをしようと、色んな団体やチェーン店がプロモーションを試みていたようだ。


さて、私は兵庫県に住んでいて大阪文化圏の片隅ではあるけれど、この風習を知らなかった。セブンイレブンが打ち出す前にも、ローカルのテレビ番組で取り上げられることがあって、「へえ、大阪には節分にそんな事をするエリアがあるんだなあ。」と遠巻きに見ていた感じ。大阪でも南の方の一部で粛々と行われていたようだ。

先ほどファミマに立ち寄ったら、おにぎりなどの棚に、巻き寿司がズラリと並んでいた。コンビニ、スーパー、百貨店、お寿司屋さん・・・今日はどこもかしこも巻き寿司だらけだ。去年の節分の日、帰宅時にデパートの横を通ったら、行列をつくって巻き寿司を買い求める風景が見られた。具のバラエティは年々豊かになり、値段も高いものが増えている。これが終わったら、明日からはバレンタインのチョコレートが主役になることだろう。


巻き寿司君やチョコ君に比べて、ワイン君は地味だなあ。ボージョレ・ヌーボも一時ほどの盛り上がりが無いしねえ。何かネタが欲しい所ですね。


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「お祭り」感が必要 ~ルクアイーレの不振に思う~

カテゴリー:その他

2017-02-01

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今朝、ライ麦粉を買うために大阪駅にあるルクアイーレに寄ると、地下2階の食品売り場が閉鎖になっていた。地下1階のバッグと靴のフロアも閉鎖。大阪梅田に4つ目のデパートとして鳴り物入りでオープンした『JR大阪三越伊勢丹』が失敗に終わり、そのあと改装して2015年に『ルクア1100(イーレ)』として再オープンした当初は少し客足が戻ったものの、依然として苦しい営業が続いていたようだ。

地下の2フロア以外にも、他のファッションフロアでもテナントの入れ替えが行われていて、工事の囲いが目立った。

三越伊勢丹をあきらめた時に、運営者側は不振の原因を梅田エリアでの動線が大きいと言っていたが、はたしてそうなのだろうか? だって、グランフロント大阪は現・ルクアイーレの前を通り過ぎて結構長いデッキを歩いて行かないとたどり着けないのに、いつも賑わっている。(但し、モノが売れているかどうかは疑問)

表題にも書いたように、三越伊勢丹の時も、ルクアイーレになってからも、ここには圧倒的にお祭り感が不足していたように思う。

阪急・阪神は定番の強い催し企画を持っていて、上階にある催し物のフロアからのシャワー効果と、年中縁日のような地下の食品売り場がお祭り感を演出している。

大丸梅田店にはポケモンセンターやユニクロ、東急ハンズと、残念ながら百貨店の本体ではないが、それなりの集客装置が揃っている。

グランフロントの場合は北館で次々と魅力的な催しが展開される。

それに比べて、ルクアイーレは、地下食品売り場も他店には及ばないし、お祭りが無い。一定の顧客を集めているのはツタヤくらい。


話しは変わるが、一昨日まで『ヒットの崩壊』柴那典著を読んでいた。この本は音楽業界にメガヒットが生まれなくなった構造を分かりやすく分析している。現在はCDのミリオンセラーなどなかなか生まれないが、フェスやライブは盛況で、アーティストはCDが売れなくてもそっちでやっていけるのだそうだ。

ヒット=CD売上=CDというモノの所有ではなくなっているのだ。モノの所有よりも、フェスやライブというシーンに身を置いて感動や興奮を共有する、非日常の時間を体験する方に人々の志向が移行しているのだそうだ。フェスやライブは、まさに祭りではないか!!


ここのところ、このコラムに書くワインネタに困っている。今日だって、ルクアイーレに残っていたワイン売り場も覗いてみようと思っていたのに、それも叶わなかった。どうもワイン界にも祭りが不足しているように感じる。


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(その他)



2017-04-05
まだ、こんなことがあったのか


2017-03-30
一見豊かなようでその実、失われる多様性


2017-03-06
落ち着いてワインも飲めやしない


2017-02-03
今日は何本巻き寿司が売れるんだろ?


2017-02-01
「お祭り」感が必要 ~ルクアイーレの不振に思う~


2016-12-27
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2016-12-16
プーチンさんの接待のお酒


2016-12-09
クリスマス・デコレーションが不作なのは何故?


2016-11-07
東大寺とナイアガラ


2016-09-28
様変わりした景徳鎮の食器



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